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公開日アイコン 公開日 2025.06.04  更新日アイコン 更新日 2026.01.27

就労継続支援A型とは?仕事内容と利用対象者の条件も解説

就労継続支援A型とは、一般企業での就労が難しい障がいや難病のある方が、雇用契約を結んで働ける障がい福祉サービスです。最低賃金が保障され、自分の障がい特性や体調に合わせた働き方ができるため、安心して就労経験を積めます。

本記事では、就労継続支援A型の基本的な内容から、仕事内容や利用対象者の条件、給与体系・利用方法まで解説します。一般企業での就労に不安を感じている方や、障がい特性に合わせた働き方を探している方は、ぜひ参考にしてください。

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  • 農作物をつくる利用者さんイメージ
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就労継続支援A型とは 

障がいのある方が雇用契約を結んだうえで働き、賃金を得ながら社会参加を図るための支援サービスです。最低賃金以上の給与が保証されること、職場で必要な配慮やサポートを受けられることが大きな特徴といえます。利用対象は障害者手帳の有無にかかわらず、主治医の意見や自治体による審査を経て決定されます。

その特徴は、以下のとおりです。

● 安定した雇用環境で働ける
● 働くうえでの困り事を相談しやすい
● 一般就職に向けたスキルや経験を身につけられる

A型事業所では、本人の能力や希望に合わせて作業内容を調整し、一人ひとりが安心して働ける環境を整えています。就労継続支援A型をきっかけに一般企業への就職を目指す方もおり、キャリアのステップとしても注目されています。

就労継続支援A型の仕事内容 

就労継続支援A型事業所では、障がいのある方が雇用契約を結んで働き、安定した収入を得られる点が特徴です。仕事内容は事業所によってさまざまですが、以下のような作業が例としてあげられます。

● 軽作業(部品の仕分けや梱包など)
● 飲食店での調理補助
● データ入力や書類整理
● 清掃業務など

これらの作業は個々の得意分野や目標に合わせて選ばれ、支援員のフォローを受けながら実施されます。実際の業務は、個人の特性や体調に合わせて柔軟に調整されることも多く、働き続けやすい環境作りが重視されています。作業を通じて必要なスキルや社会経験を積みながら、自立に向けた一歩を踏み出しやすいのがA型の魅力といえるでしょう。

就労継続支援A型の利用対象者は? 

就労継続支援A型の利用対象者は、原則として18歳以上65歳未満の障がいのある方で、身体障がい・知的障がい・精神障がいや発達障がい、さらに

令和3年11月1日から対象に加わった難病を抱える方も含まれます。具体的には、就労意欲があり支援を受けながら働く意思があることや、主治医の意見書によって就労が可能と判断されることなどが条件となります。

また、以下のようなケースでも利用できる点が特徴です。

● 障害者手帳を所持していない
● 障がい特性に合った支援を受けたい
● 市区町村で利用申請が認められている

障害者手帳の有無にかかわらず、個人の状況を踏まえて利用の可否が決定されます。そのため、まずは主治医や市区町村の窓口に相談し、必要な手続きを確認してみるとよいでしょう。

就労継続支援A型の給与は? 

就労継続支援A型では、雇用契約を結ぶため最低賃金以上の給与が支払われます。地域や事業所によって基本時給は異なるものの、就労時間に応じて安定した収入を得られる点が大きな特徴です。A型事業所では就労に必要な配慮や指導を行うため、一般企業での経験が少ない方でも働きやすい環境が整えられています。

また給与以外にも、社会保険への加入や有給休暇など雇用契約上の保障が受けられるため、安心して長期的な就労を続けやすいといえます。ただし、仕事内容や勤務日数、時間帯によっては支給額に差が出ることもあるので、事前に契約条件や働き方を確認することが大切です。

関連記事:就労継続支援A型の給料はいくら?平均額や生活できるか解説

就労継続支援A型を利用する際に知っておきたいポイント 

就労継続支援A型を利用する際には、いくつか知っておきたいポイントがあります。以下の2つについて確認しておくことで、スムーズにサービスを利用できます。

● ポイント①利用料
● ポイント②利用期間

これらを理解することで、安心してサービスを利用できます。

ポイント①利用料 

就労継続支援A型は障がい福祉サービスの1つであるため、利用にあたって自己負担が発生する場合があります。ただし、この負担額は世帯の所得状況によって異なります。

利用料の負担区分は、おもに以下のとおりです。

● 生活保護受給世帯:負担なし
● 市町村民税非課税世帯:負担なし
● 市町村民税課税世帯(一般1):月額上限額9,300円
● 市町村民税課税世帯(一般2):月額上限額3万7,200円

ただし、実際には「福祉型減免」という制度が適用されることが多く、多くの利用者は実質的に自己負担なしでサービスを利用できています。また、交通費については事業所により全額支給のところもあれば、一部自己負担のところもあります。

利用料について不安がある場合は、お住まいの市区町村の障がい福祉課や事業所に直接確認しましょう。

関連記事:就労継続支援A型の利用料はいくら?負担額の計算方法や免除・軽減制度を解説

ポイント②利用期間 

就労継続支援A型の利用期間には、原則として制限はありません。ただし、雇用契約の内容によって、以下のように利用期間が異なる場合があります。

● 期間の定めのない雇用契約:定年まで継続して働くことが可能
● 有期雇用契約:契約期間(通常6ヶ月〜1年程度)ごとの更新
● 契約更新の条件:勤務態度や出勤状況などによる評価

また、65歳になると障害者総合支援法のサービスから介護保険サービスへの移行が原則となります。しかし、65歳以前から利用している場合は、継続して利用できるケースもあります

将来的に一般企業への就職を目指す方は、就労継続支援A型での就労経験を生かして、ステップアップしていくことも可能です。

就労継続支援A型を利用する際の流れ 

就労継続支援A型を利用する際の流れは、主治医への相談から事業所の選考、そして自治体への申請を通して段階的に進みます。各工程で求められる書類や確認事項が異なるため、以下の3つについてあらかじめ押さえておくと、スムーズに利用を開始できるでしょう。

● ①主治医に相談したうえでA型事業所を探す
● ②A型事業所の選考を受ける
● ③各市区町村の窓口で利用申請を行う

これらのステップを踏むことで、安心して就労に臨む準備が整うはずです。

関連記事:就労継続支援b型の利用までの流れとは?

①主治医に相談したうえでA型事業所を探す 

まずは主治医に相談し、現在の体調や障がいの特性を確認したうえで、就労が可能かどうか判断を仰ぐことが大切です。必要に応じて医師の意見書を用意し、どのような配慮が必要かを具体的に把握しておきましょう。その後、障がい者就労支援センターやハローワーク、インターネットなどを活用して、自分の希望や能力に合ったA型事業所を探します。

事業所によって仕事内容や支援体制が異なるため、見学や説明会に参加し、職場の雰囲気や指導スタッフの様子を実際に確認することがおすすめです。

就労への不安や疑問点がある場合は、早い段階で主治医や支援機関に相談し、1人で悩まずに解決策を模索していくとよいでしょう。

関連記事:相談支援事業所の選び方とは?利用の流れや変更時の注意点も解説

②A型事業所の選考を受ける 

書類選考では職務経歴や障がい状況、配慮が必要な点などを詳細に伝え、面接や作業体験では業務内容や職場の雰囲気を確認しましょう。事業所側も、利用者が安心して働ける環境を整えるために、得意分野や特性を踏まえた作業内容を検討してくれることが多いです。

選考過程ではコミュニケーションを大切にし、疑問点や要望を率直に伝えることで、実際に働き始めたあとのミスマッチを防げます。実技試験や簡単な作業確認が実施される場合もあるので、緊張しすぎず、自分のできる範囲を誠実にアピールすることがポイントです。適切な事業所に合格できれば、利用開始までのステップが大きく前進します。

③各市区町村の窓口で利用申請を行う 

事業所の選考に合格したら、市区町村の窓口で障がい福祉サービスの支給申請を行います。ここでは医師の意見書や障害者手帳、必要書類の提出が求められるため、準備を整えておきましょう。自治体によっては申請から支給決定までに時間がかかる場合があるので、スケジュールに余裕を持って臨むことが大切です。

支給決定が下りたあとは、事業所と雇用契約を交わして就労継続支援A型の利用が正式にスタートします。手続き方法や必要書類の詳細は自治体のホームページや窓口で確認し、不明点があれば担当者に相談すると安心です。

就労継続支援A型から一般企業への就職も可能 

就労継続支援A型は、雇用契約を結んで働くことで職場経験やスキルを身につけやすく、一般企業への就職を目指すうえで大きなステップになると考えられています。事業所によっては職業訓練や求人情報の提供、面接練習などのサポートを行うところもあり、自分の得意分野や障がいの特性に合わせた働き方を身につけやすいのがメリットです。

また、A型で培った経験は就職活動でのアピール材料にもなり、実際に一般企業へステップアップしている方も少なくありません。就労後に生じる不安や課題も、事業所や関係機関と連携しながら相談・対応できるケースが多いため、継続して働きやすい環境が整えられています。

就労継続支援A型事業所の選び方 

就労継続支援A型の事業所は、多様な業務内容やサポート体制を備えているため、選ぶ際には自分の特性や目標に合う環境を見極めることが大切です。失敗を避けるためにも、以下3つに注目して情報収集を進めましょう。

● 仕事内容を確認する
● 事業所の雰囲気を確認する
● 事業所の場所を確認する

詳しく解説します。

仕事内容を確認する 

就労継続支援A型の事業所では、軽作業やデータ入力、調理補助など多彩な業務を行っている場合があります。自分の得意分野や苦手分野をあらかじめ把握しておくと、事業所見学や面接時に具体的な質問ができるため、ミスマッチを防ぎやすくなります。

また、作業環境やサポート内容によって、同じ仕事内容でも負担のかかり方が異なることもあるので注意が必要です。たとえば、パソコンを使った業務がメインの事業所でも、サポートスタッフの数や研修制度が充実していれば、初心者でも安心して取り組めるでしょう。

実際に作業体験を実施している事業所もあるため、希望すれば自分の適性や働き方を見極めるうえでも役立ちます。

事業所の雰囲気を確認する 

スタッフのコミュニケーション方法や利用者同士の関係、休憩時間の過ごし方など、事業所の雰囲気は実際に見学や体験をしてみないと分かりにくい部分です。就労継続支援A型では、支援員からの指導やサポートが重要な役割を果たすため、意見や困り事を気軽に相談できる環境であるかをチェックしましょう。

また、事業所ごとの利用者数や作業スペースの広さ、清潔感なども快適に働き続けるうえで大切です。見学時には「いつでも質問しやすい体制か」「休憩の取り方に無理はないか」などを確認しておくと、実際の就労時にストレスを感じる場面を減らせます。合わないと感じたらほかの事業所を探すなど、比較する視点を忘れずに持ちましょう。

事業所の場所を確認する 

通いやすさは、就労を長く続けるために欠かせないポイントです。自宅から事業所までの交通手段や所要時間、利用できる公共交通機関の混雑状況など、負担になりそうな要素をあらかじめ把握しておくと安心です。とくに体調に配慮が必要な方や、満員電車が苦手な方にとっては、出勤時のストレスが大きく影響することがあります。

住宅街にある事業所とオフィス街にある事業所では周辺環境が異なり、通勤ルートの安全性や周囲の騒音レベルなども変わってきます。体験や見学を通じて移動時間や交通費を確かめることで、自分の生活リズムに合った通い方ができるかを判断しましょう。

就労継続支援A型以外の障がい福祉サービス 

就労継続支援A型以外にも、障がいのある方の就労を支援するサービスはいくつかあります。ここでは、以下4つのサービスについて理解を深めましょう。

● 就労継続支援B型
● 就労移行支援
● 就労定着支援
● 就労選択支援

それぞれには特徴があり、利用条件や支援内容が異なります。

就労継続支援B型  

障がいのある方が雇用契約を結ばずに作業に取り組むことで、生活リズムの安定や就労スキルの向上を図る支援サービスです。企業との雇用関係がない分、労働条件は就労時間や作業内容など柔軟に調整しやすく、体調面で不安を抱える方でも利用しやすいでしょう。

工賃が支払われますが、最低賃金を下回ることもあるため、収入面よりも就労経験の積み重ねや社会参加のきっかけとして活用したい方に向いています。将来的にA型や一般就労へ移行することを目指す場合、B型で基礎的なスキルや勤務習慣を身につけるのが有用といわれています。

就労移行支援 

障がいのある方が、一般企業への就職を目指すための実践的な訓練やサポートを提供するサービスです。職業訓練やビジネスマナー研修、履歴書作成のアドバイスなど多彩なプログラムを通じて、就職活動に必要なスキルを身につけられます。また、企業とのマッチングや面接同行といった具体的な就活支援も行われるため、自分だけで就職先を探すことに不安がある方にとって心強いでしょう。

利用期間は原則2年と定められていますが、状況に応じて延長が認められるケースもあり、個々の事情に合わせた支援が受けられます。とくに就職後のトラブル回避や職場定着を見据えた支援も用意されており、長期的な視点で働き続ける力を養うのに適したサービスといえます。

就労定着支援 

一般企業へ就職したあとも、継続して安心して働けるようフォローを行うサービスです。職場での人間関係や業務上の困り事に対するアドバイス、体調管理のサポートなど、利用者が離職を防ぎながら仕事を続けるための支援を提供します。就職がゴールではなく、安定した就労生活を送ることを重視しており、必要に応じて事業所や関係者とも連携を図るのが特徴です。

また、職場環境の調整や就労状況の確認を定期的に行うことで、利用者が働きやすい状態を継続できるよう配慮されています。離職率を下げ、キャリアアップの土台を築くためにも有効な制度といえるでしょう。とくに職場でのコミュニケーション方法や業務の進め方が合わないと感じる場合など、早期の相談が効果的です。

就労選択支援 

障がいのある方が、就労移行支援や就労継続支援(A型・B型)といった、就労系サービスを適切に選択できるよう支援するサービスです。短期間(原則1ヶ月)の生産活動などを通じて、本人の就労に関する適性・知識・能力を評価し、就労に関する意向や必要な配慮事項を整理します。

アセスメント結果は多機関連携による会議で検討され、本人の希望や特性にもっとも適した就労系サービスの選択を支援。直接的な職場紹介や求人情報提供ではなく、本人が自分に合った働き方を見つけるための客観的な評価と情報整理が中心となります。令和7年10月より新たに創設される制度で、就労継続支援B型の新規利用時には原則として事前利用が必要です。

まとめ 

就労継続支援A型は障がいや難病のある方が雇用契約を結んで働ける福祉サービスで、最低賃金が保障されるため安定した収入を得られます。

岐阜市の就労継続支援A型・相談支援センターのTFFでは、岐阜県山県市で就労継続支援A型事業所「ひなたぼっこ園」を運営しています。野菜作りを中心とした農業を通じて、働くよろこびを感じられる環境を提供。障がい者の自立を応援し、一人ひとりに寄り添ったサポートを行っています。就労に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

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小林 啓輔

株式会社TFF 顧問

《資格》

サービス管理責任者研修修了
社会福祉主事

《略歴》

福祉系大学卒業後、在宅介護支援センター(現包括支援センター)等の相談員業務に従事し、特別養護老人ホームの指定申請や人事関係に関与。その後有料老人ホームの施設長など高齢者福祉に携わり、その後サービス管理責任者として就労継続支援事業所やグループホームに従事。

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